大昔、Yahoo!掲示板が始まったばかりの頃は、Yahoo!掲示板の政治トピックスに現れる右翼的思想の持ち主は、議論相手のリベラルや左翼から、似非右翼やバカウヨ、ウヨクと呼ばれて愚か者扱いされていた。ある日、掲示板の常連で旧仮名遣いが自慢の似非右翼が、「似非右翼」をニヒウヨクと読んでいたことが発覚。それを境目にして「似非右翼」は「馬鹿右翼」と呼ばれるようになり、漢字だとまた読めないだろうということで、カタカナのバカウヨクやウヨクという呼称になり、そして、それらが使い揉まれるようになってから、今日のネトウヨが誕生したのだと思う。
そのネトウヨを束ねている一つが、自民党ネットサポーターズクラブ。
自民党を熱烈に応援する人だけでなく、他に日本を託せるところがないからという人、自民党の議員個人を応援する人、日本の未来に不安を感じている人など、「何か行動しなきゃ!」と思っている人のための組織です。夢と希望と誇りの持てる私たちの「日本」をともに創り上げたい!という方のご登録をお待ちしてます。という自由民主党公式の組織で、ネトウヨを束ね親交を図ることで、自民党の支持者として定着させ、彼らの活動をバックアップ支援するクラブ。その入会資格は以下の通り。
日本国籍を有する18歳以上の方(自民党籍の有無は問いません)その入会の際に同意すべき規約には、会の理念と目的として
本会の目的に同意し、規約、プライバシーポリシーに同意できる方
本会は自由民主党公認サポーターズクラブとして夢と希望と誇りを持てる日本を目指すため、党勢拡大をはかり、日本再建を実現することとする。と明記されており、その為の活動内容として自民党ネットサポーターズクラブの会員には以下の3項目が求められている。
- 自由民主党のパンフレット・ビラの配布およびポスティング活動
- インターネット等を活用した各種広報活動・情報収集活動・会員相互の交流活動
- 自由民主党への提言
このインターネット等を活用した各種広報活動とはまさしく自民党のプロパガンダ部隊を意味しており、今日のネトウヨの活動に帰結している。
この日本の右傾化の主な勢力ネトウヨは、自民党ネットサポーターズクラブが組織したものであり、ネトウヨとは自民党の分身でもあるのだ。また、自民党の命を受けて各種広報活動に勤しんでいる人々なのだから、ネトウヨの言動を見れば自民党の本当の姿が見えてくる、ということでもある。
それでは本物の右翼は、このネトウヨたちをどのように見ているのだろう?Wikipedia「ネット右翼」から引用してみる
右翼団体の一水会代表木村三浩はネット右翼について「右翼の品格にあらず」と発言しており、自らの属すような新右翼とは異なる別種の右翼と見る。ほか加藤紘一衆議院議員もネット右翼について「従来の民族系右翼とは異なる」と述べている。また右翼団体同血社会長・河原博史は、ネット右翼の排外主義・人種差別的な行動や発言に対して「ある民族を自分たちより劣等とみなしたうえで、自らの国は素晴らしいというのは、彼らが嫌いな中華思想に代表されるエスノセントリズムにほかならない」と非難した。本物の右翼は特定の政党には組しない独立性、自律性を備えている。この点が政党の犬となって動き回るネトウヨとは「品格」に違いがあるのだろう。
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